テンカウント

卵の殻が散らばった

イ、アル、サン、スウ、ウー、リュウ、チィ、パー、チュウ、シー

ぼくはおまえをしらない

おまえのなまえすら

薄暗い床の上に散らばった

卵の殻を

おまえがはにかみながら

素手で拾い集めるから

おれは申し訳ない気持ちになって

ひとつ、ふたつとかけらを摘んで

拾い上げて

おまえに渡す

おまえのはにかみは止まず

イ、アル、

と、

ひとかけ、ふたかけ、

サン、スウ、

ごめんな僕は、

その先を知らんのだ

その先を、知らんのだ。

その先を、知らなんだ。

おまえの過去だって、

イ、アル、サン、スウ、

僕は知らない

ウー、リュウ、チィ、パー、

たったいま突然に

イ、アル、サン、スウ、

僕ら出会った

ウー、リュウ、チィ、パー、

おまえの目ん玉が

イ、アル、

僕の身体が

サン、スウ、

透けているのが

ウー、リュウ

わかるかい

チィ、パー、

おまえは声を出して笑って

チュウ、シー

早口になって

イ、アル、サン、スウ、ウー、リュウ、チィ、パー、チュウ、シー

なあ、この邂逅を

ことばで"えいえん"に引き延ばすんだ

イ、アル、サン、

と言いかけて

おまえは早口に

サン、スウ、ウー、リュウ

はにかみをやめず

チィ、パー、チュウ、シー

僕は不安でたまらないんだ

イ、アル、サン、スウ、

おまえがはにかむその先が

ウー、リュウ、チィ、パー、

僕は声を出して笑えやしないよ

チュウ、シー、

なあ、この邂逅を

イ、アル、

ことばで"えいえん"にしたらダメかい

サン、スウ、

イ、

アル、

サン、

スウ、

ウー、リュウ、チィ、パー、チュウ、シー、

(笑)

イ、アル、サン、スウ、ウー、リュウ、チィ、パー、チュウ、シー